スタッフの健太郎です。
小説の冒頭が好きです。
川端康成「雪国」
国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった信号所に汽車が止まった。
芥川龍之介「鼻」
禅智内供の鼻と言えば池の尾で知らない者はない。長さは五六寸あって上唇の上から顎の下まで下がっている。形は元も先も同じように太い。云わば細長い腸詰のような物がぶらりと顔のまん中からぶら下がっているのである。
太宰治「人間失格」
恥の多い人生を送って来ました。
短い文章で場景を思い浮かべることができる。
主人公の人間性を端的に表している。
文章のリズム感を掴める。
いずれも読み手としては「何か始まる」というワクワク感が踊りだす、そんな興奮を覚える冒頭になっています。
名作になれば、より冒頭に力を入れているのが分かる。
でも最近出版されている本の中には、冒頭にインパクトの無いものが多い気がする。
しかも、言葉の店舗も悪いし、文章の切れも良くない。
読んでいて、最初から躓いてしまうような本が多い気がする。
グっと興味をそそるようなパンチの効いた本が読みたい!
そうなると、やっぱり名作を改めて読みたくなる(#^^#)
さすが名作!
あっぱれバンザイ!!