先日海外の記事で家賃を体で払わせるという事件がありました。
非人道的な事件ですが、どうしてオーナーはそのような暴走をしてしまったのか。
人は権力を持つと暴走する傾向があります。
不動産オーナーも同様に、自分の立場をわがままに使う方がいます。
このような事件を聞くと必ず思い出す映画があります。
「es(エス)」
有名な映画だったのでご存知の方もいるかもしれません。
アメリカのスタンフォード大学で実際に行われた実験を題材にした映画です。
20人の男性を“囚人”と“看守”に分けます。もちろん本物の囚人と看守ではありません。
あくまで“役柄”として演じてもらうんですが、服装や演じる役にはまるなかで、20人が本当に囚人と看守の関係に塗り替えられていくストーリーです。
最終的には2人の死亡者まで出る事件に発展します。
“疑似体験”のはずが“現実”になってしまった、恐ろしい実験です。
この映画を思い出してしまうのは
オーナーという立場にいると「自分には権力があるんだ」と思い込み、暴走するオーナーが実際にいるためです。
権力とは
家賃を決めたり、気に入らない入居者には出て行くように言えたり、不動産会社へ業務を命令したり、所有物件に関する決定権を持っていることなんでしょう。
でも、このようなオーナーは絶対に身を破滅します。
オーナー業は完全な「サービス業」です。
自分に権力があると思い上がった時点で破滅へ進んでいます。
不動産会社もそのようなオーナーとは一線引きます。面倒だと感じたオーナーとは付き合わないでしょう。現に私もお付き合いを断るオーナーもいます。
サービス業だと理解して商売しないとお客様も直ぐに逃げます。
自分に権力があると勘違いした時点で、もう終わりです。
自分の立場、権力を振りかざす事の危険性を本人は分からないんでしょう。
僕らも、ちょっと勘違いしているオーナーには注意・勧告させて頂きます。
もちろん気付いていくれる方がほとんどですが、中には耳を傾けない方もいます。
本当に危険な状態だと思います。
自分の立場が入居者様を幸せにする力もあるし、不幸にする力もあるという事をもう一度考え直して欲しいものです。