新築分譲の現場において“のぼり旗”が景気よく設置されています。
土曜日、日曜日には不動産会社が9時頃からテーブル・椅子を出して
「さぁ来なさい!」と言わんばかりに意気込んでドカンと座っています。
お昼前に散歩がてら歩いている御婦人を捕まえて、必死に営業開始。
イマイチ反応が良くない。
次の客を捕まえよう。
午後になると人通りも増えて、営業にも力が入る。
感触も中々だぞ。
それでも、思うように決まらない。
上司からの電話が鳴る。
「おい!現場はどうなってるんだ!申込みが一件も入らないじゃないか!給料ドロボー!」
凹みながらも「次に来た客で決めるぞ!」と意気込む営業マン。
そしてチャンスが来た。
ご夫婦で分譲現場を興味ありげに見ている。
「ココだ!!!!」
必死のクロージング。先輩から教わった数々の営業トーク。
全ての力を目の前の客(いやいや、カモです)に打ち込んでいます。
お客様が「その気になった時」こっちもエンジン全開!!
念願の申込みを頂きます!
いやいや、ココで気持ちを緩めたらいけない!
契約だ!
「申込みはしたけど、契約しないと物件を抑えられませんよ!」
「契約は2時間後には出来ます!すぐに書類を用意します」
「もう完璧な書類を準備していたのでご安心ください」と言って
ペラペラの契約書をお客様の前に見せつけます。
そして2時間が経った頃には、営業マンも一安心して心でつぶやきます。
「これでノルマ達成かぁ。来月もキツイなぁ~」
現地販売の即決営業を簡単にご紹介致しました。
現地販売会社が全て当てはまる訳ではありませんが、多くは上記のような内容で
即決営業を推進しています。
申し込んだら、その日のうちに手付金100万円用意して
数時間後には売買契約成立です。
これって怖くないですか?
結果的に売買契約を締結するにしても
そんなに短時間で丸め込まれるのは普通なら嫌ですよね。
でも現地販売はこのくらいしないと、生き残れない過酷な世界なんです。
現地販売はニコニコしているようでも、内心は必死です。
不動産業界の厳しい現実です・・・