不動産業界における全国ネットの意味が分からない

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カテゴリー: 不動産を考える


「全国ネット!」という言葉は色々な業界で目にします。

流通や製造はもちろん、飲食なども全国ネットで販売するなど消費者を“面”で抑えていることを売りにする業種は多くありますね。

ただ不動産業界において全国ネットは意味があるのか?

ずっと前から疑問に思っていました。

不動産の場合は賃貸であれば売買であれ、その場に物件があって

移動することができない商品です。

だから物件を利用する人は、物件を取り寄せすることはできないため
自分で物件の場所に足を運んで“借りる”または“買う”必要があります。

全国ネットで多店舗展開をする大手不動産会社も、あくまで地方の中心地で集客を図るため全国展開していますが、それぞれの支店同士はほぼ繋がっていません。むしろ同じ傘の下にいるライバル同士です。

同じ看板をぶら下げていても、他の不動産会社と同じように“別会社”です。

つまり全国ネットで多店舗展開していても、支店同士は繋がっていない状態です。

仮に転勤の多い方が全国展開の大手の〇〇支店に電話すれば、転勤先の物件紹介までサポートしてくれるかと言えば、サポートはしません。

エリアが変われば、その土地の不動産会社の方が圧倒的に情報量が多いものです。だからエリアを広げて全国展開するのは不動産業界には向いていないんだと思います。

不動産という特殊な商品を扱う仕事だからこそ、異業種とは異なる経営戦略が必要なんだと痛感する毎日です。

本当に面白い業界です。