超危険!一括査定

公開日:

更新日:2020/07/26

カテゴリー: 不動産を考える | 仕事中にあったこと


不動産売却をご検討の皆様へ

自宅を売却したらいくらになるのか?

インターネットの一括査定サイトを利用しようと思ったことありませんか?

 

でも この一括査定サイトですが実は超危険かもしれませんよ。

 

例えば引越を検討している方が一括査定サイトで数社に見積もり依頼かける方法は一般的によくあります。

依頼を受けた引越屋さんは訪問して値段を出します。

そしてお客様は値段とサービス内容を判断して一社に絞りますね。

 

その‘値段’ですが、引越屋さんは当然その値段で仕事を行います。引越作業が終わればその金額を支払って取引が完了します。

 

これから一般的な一括査定の流れになるでしょう。

 

しかし不動産業界に限って言えば、一括査定の趣旨が少し変わりますので注意してください。

 

自宅売却の一括査定を依頼したら、不動産会社は訪問して値段を出します。

ここまでは引越屋さんと変わりません。

でもその値段は最終的な取引をする値段ではありません!

つまり、どういうことかと言うと、その値段は‘仲介’で販売した場合の「売出し価格」ということになります。そしてその値段では取引できるとは限らない!ということになります。

 

引越屋さんは提示した金額で作業をします。でも不動産屋は提示した値段で仲介で売出すだけなので、買手が現れないと価格を下げないといけません。

引越屋さんは安く査定して、とにかく仕事を取ろうと努力します。

でも不動産屋は高く査定して仕事を取ろうとします。極端な言い方をすれば、売れないような高い値段を提示して、売主様から売却の依頼を頂くのを一つの目標に掲げる会社もあります。

そして売主様から預かった物件は 当然売れないので、時期をみて「値段を下げませんか?」と相談されることになります。

最終的には売り出し価格よりも数百万円下げた値段での取引となることも頻繁にあります。

 

どうすれば こんな事に巻き込まれないで済むでしょうか?

 

私たちは査定をするときには根拠を示す義務があります。売主様はその義務を確認するのが良いでしょう。

例えば査定書を頂いた時に何を根拠に算出されたのか確認をするのが良いでしょう。

近隣事例比較や路線価などから査定する方法もあると思います。

いずれにせよ、根拠を確認するのが良いですね。

 

私たち不動産業者は分厚い書類を作るのが得意です。システムを使えば数分の入力作業で綺麗にまとまった査定書が30ページくらい印刷されます。

その厚みは、受け取ったお客様に安心感を与えます。

そして不動産会社の思惑通り売却依頼を頂くことに成功するわけです。

 

でもハッキリ言いますけど、その分厚い査定書の中身は結構薄いですよ。

見た目は分厚いけど中身は薄い。これは不動産業界の色々な書類に共通している点です。

分厚いけど どうでも良いことにスペースを取っていたり やたらと余白が多かったり。

大事なのは根拠となる‘数字’がどこから計算されているのかだと思います。

 

私たちは過去10年以上前から一つ一つの物件を写真と当時の販売図面を保管しています。その数6000件以上です。

だからお客様が売却したいご自宅の近隣事例をすぐにご用意できるのが最大のポイントです。

当時の写真と当時の販売図面も提示しながら、お客様のご自宅と比較しながら査定を行います。

またシステムを使った査定報告書も提出します。それらを元に売り出し価格を査定します。

書類の量も多くなりますが、少しでもご安心頂けるようにサービスさせて頂いております。

 

話は長くなってしまいましたが、不動産業界における一括査定サイトが危険なことはお分かりになって頂けてたでしょうか?

 

不動産売却のことでご相談があればお気軽にご連絡ください(^-^)